横尾 正和 夢想館館長/全剣連 杖道六段 錬士
好きなことをしてのんびり暮らしたいと思っていた2009年当時、市民活動に参加していた妻の誘いを受けNPO法人「学びのサロン」を立ち上げた。それは私たち夫婦にとって全財産を投じての大事業であった。
活動拠点となる家を新築し、二階建ての家の地下に杖道創始者「夢想権之助」にあやかって「夢想館」と名付けた専用スペースを設けた。
活動のきっかけは、45歳から習い始めた杖道との出会いであった。杖道と出会って以来、酒もたばこもやめて、稽古に励み、やるなら指導する立場になりたいと来る日も来る日も道場に通い、旅先でも必ず朝夕の稽古をした。その甲斐あって指導ができる立場になれたが、まさか自分の道場まで持てるとは思いもよらない事であった。「老いも若きも学びのサロンでリフレッシュ」を合言葉に現在、夢想館は地域住民同士が学び合い、ふれあう場になり始めている。
たった一本の杖が私の人生の転機となったように人との出会いが人生のラッキーチャンスに繋がることを願っている。杖は、これまでの私の人生を変身させてくれた、まさに魔法の杖である。
夢想館の心意気 (作 横尾正和)
1
己の夢を杖一筋に
賭けた命を府中の地で
今に伝わる杖の道
わが身を磨いて世に残す
神道夢想の心と技を
やるぞ夢想館 心意気
2
己が構えた杖先に
鍛えた心がにじみ出る
一度決めた杖の道
わが身を磨いて世に残す
神道夢想の心と技を
進むぞ夢想館 心意気
3
己に克(か)たねば
他人(ひと)には勝てぬ
日々の稽古を積み上げろ
千を鍛とし万を錬
わが身を磨いて世に残す
神道夢想の心と技を
これぞ夢想館 心意気